あなたには、好きでやっているはずなのに、何となく楽しくないということはありませんか。
例えば、読書が趣味だと思っていて、本をたくさん読むけれども、実は読むのをそれほど楽しんでおらず、早く読み終えてしまいたいという気持ちが湧き上がってくるなど。
それは、本心ではそれほど好きではなく、やめたいと思っているのかもしれません。
しかし、意識の上では、そのことが好きで、やめるわけにはいかないと思っていたりします。どうしてこのようなことが起きるのでしょうか。
好きなことだと思い込んで頑張ってしまう
本当は好きでもないのに、何かに頑張って取り組むのは、自分の価値を証明したいからです。自分が自分の価値を認められないとき、私達は、努力して「自分は価値ある人間だ」と確認できるような経験をすることで、自分の価値を自分に納得させようとします。
例えば自分の能力に劣等感があって、本当は自分は有能なんだと確認したい人がいるとします。この人は、読書することによって新しい知識を得て、それを人に話すことで、自分が賢いことを実感したいと考えます。
本当は、本を読むことはそれほど好きでもないのに、自分が知的な人間であると感じられるときの快感を求めて、読書に励むことになります。しかも、本人は読書することが好きなのだと思い込んでいたりします。
しかし、この努力はどこまでいっても報われません。心の底で自分は知識や能力が足りない劣った人間だと思っている限り、その認識に合致する現実しか見えないからです。頑張って知識を得ても、それを人に披露しても、仮にそれで人から認められたとしても、心の底にある劣等感は和らぎません。
本当は好きではないことを、好きなことだと誤解して頑張り続け、証明できないこと(証明する必要のないこと)を証明するために、多くの時間と労力を費やすことになります。
「本当に好きなこと」を見極める方法
上で書いたようなことはできれば避けたいものです。ただ、自分の取り組んでいることが本当に好きなことなのか、本当は嫌だけど好きだと思い込んでいることなのか、意外にわからないということは珍しくありません。
見極めは難しいものですが、ひとつの判断基準は、全く何の見返りもなくてもそれをやりたいと思うかどうかということです。
それをしたとしても、
・誰からも褒められるわけでもない
・何かの役に立つわけでもない
・一銭も稼げるわけでもない
・健康になるわけでもない
そうだったとしても、やっぱりやりたいと思えるのであれば、それは本当に好きなことだと言えるでしょう。
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