「他人に迷惑をかけてはいけない」
「他人に頼ってばかりではいけない」
私達は成長する中で、自然とこのように考えるようになります。
そして、何でも自分で対処しようとして苦しくなり、場合によっては心を病んでしまいます。
このようなプロセスにおいて生じるのが、「お金に対する執着」です。
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お金は、罪悪感を感じずに他人を動かす手段である
「迷惑をかけてはいけない」と考えていると、他人に何かをしてもらうことに罪悪感を感じます。
「自分のためにわざわざ申し訳ない」と思うのです。
このような罪悪感を感じなくてもいいように、私達はお金を払うことによって、問題に対処しようとします。
引越しの手伝いを友人に頼むのは気が引けるという人でも、引越し業者に依頼することには抵抗がないはずです。
確かに、これで目の前にある問題は解決できます。
ただ長い目でみると、お金に対する依存心を強めることになり、いつも不安な気分でいなければならなくなります。
長く生きていると、病気にもなるし、昔できたことができなくなるということも増えていきます。
生じうるあらゆる問題を、お金で解決しなければならないとしたら、いくらあっても安心できません。
不安になるのも当然です。
老後が不安という人が多いのは、孤立無援の状態で、お金しか頼れるものがないと考えるからです。
逆に「もし困ったことがあったら助けてくれる友人や家族がいるから大丈夫」と思えるなら、将来のことを不安に思ったりはしません。
実際に助けてくれるのかどうかは関係なく、助けてくれるという信頼感があるから、安心できるのです。
私達にはこのような、他者に対する信頼が欠落しているのです。
孤独感や不信感を埋め合わせるための手段として、お金を必要としているわけです。
お金には、「人を動かす力」という側面があります。
自然な人間関係の結びつきによって生きていくことができそうにないから、お金という力によって解決しようとしているのです。
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無理のない範囲でお互いに助け合う関係を築く
お金に対する不安を取り除くためには、信頼できる良好な人間関係を持つことが重要になります。
そのためにも、他人に頼みごとをすることに慣れることです。
あなた自身も、大切な人のためなら、手間をかけることをいとわないことでしょう。
ということは、あなたの大切な人も、あなたの役に立ちたいと思っています。
もちろん断られることもありますが、それは単に相手の都合です。
断られたからといって、嫌われているというわけではありません。
心理的な負担を感じることなく、無理のない範囲でお互いに助け合うことができるのが、良好な関係です。
もっと他人を信頼してみましょう。
それは自分の意志で決めることができます。